人間機械論/Theory of human machine

18世紀のフランス人哲学者、ラ・メトリーは徹底した唯物論的立場から『人間機械論』(1748)を著した。彼はこのなかで、人間は精神と身体すべてが機械であるとする議論を投げかけ、当時の自然科学や医学的学識、さらに精神現象までが機械的な物質現象に還元し…

二元論/Dualism

1881年の井上哲次郎による『哲学字訳語彙』により、dualismの訳語として定着した。一般的には、宗教的な多元論の一種から派生している。実在性を考察する際に、相反する2つのものを対峙させながら論証する宗教的な思考論である。原典は、英国の東洋学者トー…

人間中心主義/Human-centered theory

現代の高密度な技術の進展は、かえって人間に技術への不安感や不信感を抱かせるようになってきた。そこで、技術と人間の関係をよりよく方向付けようとするための、人間を主体にした考え方を「人間中心主義」と呼ぶ。これは中心的な存在としての人間から、技…

人間工学/Ergonomics

人間と機械や機器、機具などとの整合性や適合性を工学的に解決しようという人間科学である。第1次世界大戦の頃から、この研究はスタートしている。Ergonomics、あるいはHuman Factors Engineeringなどに対して、心理学者の松本亦太郎が初めてこの訳語を用い…

認知科学/Cognitive science

認知科学とは、脳と心の働きを情報科学的な方法論に基づいて明確化し、人間理解を深めるための知的思考科学、つまり脳の営みの学問である。したがって、認知科学の対象は、心理学、言語学、情報科学、計算機科学、神経科学、教育学、文化人類学などとの学際…